「神社本庁の歴史に興味がある」
「神社の役割を知りたい」
「神社本庁はどこにあるの?」
昔からなじみのある神社は日本固有の宗教である神道に基づいて建てられた祭祀施設です。
日本は様々なものが神となっており、八百万の神と言われるほど大変多彩となっています。
これは日本人が自然を活用しながら日々生活をしていたからであり、山岳や河川、湖や沼などには様々な神が宿っており、地域によってその神の名前が違います。
一時期神社は敬遠されることがありましたが、近年再び注目度があがっています。
神社は景色のよい場所に多いことから大変神秘的であり、パワースポットとして若い世代を中心に人気です。
結婚式そのものも神式で行うケースが増えている
海に浮かんでいるように見える鳥居や山の中の静かな場所にある鳥居、さらには京都のように幾重にも連なる鳥居など見どころも満載になっています。
このようなことから結婚式そのものも神式で行うケースが増えており、日本の良さを再確認している状況です。
なお似たものにお寺がありますが、お寺は仏教であり神社は神道と宗教そのものが異なります。
いわゆるお墓や仏像がある場合はお寺であり、鳥居があるのが神社です。
どちらも厳かであり、仏様を偶像化したのが仏像となります。
宗教の考え方も異なっており、仏教は中国やインドから伝わってきました。
つまり外来の宗教です。
ですが神道は日本が起源である宗教でありたくさんの神を信仰しています。
鳥居は神様と人との世界を区別するものであり、神社の呼び名もまた規模によって大社や神宮と呼ばれることがあります。
本宗となっているのは観光地としても名高い伊勢神宮
なお神社の場合全国に約8万社ほどありますが、本宗となっているのは観光地としても名高い伊勢神宮となっています。
本宗というのは尊称でもあり、伊勢神宮には天照大御が祀られているためほかの神社とは比べられないほど特別な存在です。
人々に慣れ親しんでいる神社は宗教施設であるため過去には様々な問題もありました。
大日本帝国と言われる時代では国家神道が宗教的支柱であり、人々の争いを引き起こしたことから連合国軍最高司令官総司令部によって、神道指令が出された経緯があります。
これにより内務大臣を総裁として神宮に関することを行っていた神祇院は、昭和21年に廃止されました。
国と神社を離れさせ3つの民間団体が中心となり事務を継承し、宗教法人神社本庁として設立されています。
神社本庁の役割と特徴
この神社本庁は神社本庁憲章というものがあり、神職や総代の役割、神社の信仰的な機能など事細かく定められているのが特徴です。
また地方組織として各都道府県には神社庁があり、神社本庁そのものは東京都渋谷区にある明治神宮の隣にあります。
なお靖国神社と日光東照宮、伏見稲荷大社などはこの神社庁には属していません。
代表的なこの3つの神社は単立宗教法人として成り立っています。
日光東照宮や明治神宮、富岡八幡宮は最初から離脱していたのではなく、日光東照宮は1985年に、明治神宮は2004年に、そして事件があった富岡八幡宮は2017年に離脱しました。
比較的つい最近のことです。
有名な神社だけでなく様々な神社が離脱を決めており、実際に徐々に属している神社は少なくなってきています。
神社本庁は神社を取りまとめる場所
神社本庁は神社を取りまとめる場所になりますが、すべての人が神主になれるわけではありません。
本庁に属している神社で神主になるには、皇学館大学か国学院大学のどちらかを卒業して実務経験を積むこと、神職養成講習に出席し、知識を深めること、さらには神職養成所に通い神社庁から推薦してもらうこととなっており、いくつかの項目をクリアする必要があります。
あこがれだけでは神主になることはできず、ある程度の覚悟が必要です。
なお似たようなものに宮司があります。
宮司とは職階の名称であり、その神社の責任者として神社を維持し、祭祀を取り仕切る、運営していくことが求められます。
一方の神主は総リーダーの立場であり、神に仕えている人を指しています。
一般的な職務を執り行うのが宮司であり、神により近く神に仕えているのが神主になります。
まとめ
神社はそもそも人々の生活に寄り添い密着し、支えてきたものです。
様々な経緯で神社庁ができたとしても本来の意味をはき違えていては、これからの神社は人々に受け入れられていきません。
神社をパワースポットとしてとらえるのはもちろんのこと、そこにある様々な出来事を知ると神社を違った角度から見ることができ、より日本の宗教について理解を深めることができます。
参考文献
・神社本庁とは?神社本庁の歴史と今
最終更新日 2025年4月15日 by kente