日本経済におけるエンジェル投資家について増田氏に学ぶ

最終更新日 2024年4月11日 by kente

日本は戦後、一つの目標に向かって経済を立て直してきました。
敗戦の悔しさをばねに、日本を何とか西欧諸国に負けない大国にしようと、人々が一致団結して経済を立て直してきたのです。
敗戦で分かったことは、工業技術がアメリカや他の国よりも劣っていることを自覚させられました。
原子爆弾に対して、最後は竹やりで対応しようとした日本に対し、心の底で失望した日本国民も多かったのです。

日本人は他の民族と比較して手先が器用

日本人は他の民族と比較して手先が器用で、繊細な細かい作業を得意とします。
尚且つ研究熱心で勤勉であり、まじめな気質故に西欧国に負けない科学技術や工業製品の生産や開発が可能であると信じていました。
なかでも日本の中小企業の工場が世界に誇る繊細で高性能の部品や機器を開発し、日本の工業やあらゆる産業を下支えし、日本の経済は世界一にまで上り詰めていきました。
今では世界から品質の正確性や安全性、高性能を認められ世界各国にねじ等が輸出されるようになりました。
東大阪市にある町工場で開発されたねじが、今ではNASAのロケットを打ち上げるまでになっており、その品質は世界一となっています。

高度成長期の特徴

工業が発展することで日本経済も右肩上がりになっていき、多くの人々の雇用が安定し、国民皆中流と言われる社会まで形成されました。
サラリーマンになれば提示出社定時退社でも、生活できる十分な給与が保証され、年功序列型に給与が昇給していったんです。
サラリーマンの多くが団地などのニュータウンに住むことができ、三種の神器であるテレビ、洗濯機、冷蔵庫を購入できるまでになり、家事も格段と楽になって快適でゆとりある生活が享受されました。
これがいわゆる高度成長期であり、多くの人が何のためらいや迷いものなくサラリーマンとなったんです。
高度成長期以降もバブル経済がやってきて、サラリーマンであっても年収1000万円をかせげるまでになりました。

バブル崩壊で今まで値崩れしにくかった株式も軒並み下落

投資なども活況であり、株を購入すればだれでもそこそこ利益が見込めたのが、バブル景気なのです。
しかしながらバブル景気と言われるように、景気が良い時期はそう長く続かずにバブル崩壊を迎えるに至りました。
バブル崩壊で、今まで値崩れしにくかった株式も軒並み下落していき、雇用も不安定になりデフレ経済を迎えたのです。
このころからリストラという、退職勧奨も頻繁に行われるようになり、サラリーマンという働き方に疑問を持つ人も多くなっていきました。
どれだけ企業に忠誠を尽くしても、無遅刻無欠勤でまじめに働いても、過去にどれだけ売り上げを伸ばし実績があったとしても景気が悪くなれば簡単に首を切られるサラリーマンのみじめな働き方に疑問を感じ、違う形で収入を得ようとする人が多くなったのもバブル崩壊時期でした。

投資で生計を立てようとする人が飛躍的に増えている

投資の世界ではバブル崩壊で株価が最安値になった瞬間をチャンスとにらみ、投資を増やしそのことで後々莫大な資産を増やした人もいます。
サラリーマンが絶対的な収入源ではなくなった今、投資で生計を立てようとする人が飛躍的に増えていきました。
リーマンショック時にはさらに株価の下落がみられましたが、その下落時をチャンスとにらみ、多くの資産を増やした人も一方で存在しているのです。
このように株式を巧みに操り、富裕層になった人たちが単に市場で投資するだけではなく、スタートアップした企業にダイレクトに投資することも見られるようになりました。
このように起業間もない会社や、スタートアップ企業、ベンチャー企業にダイレクトに資金供給するのが増田裕介氏などのエンジェル投資家なのです。

エンジェル投資家の特徴

ベンチャーキャピタルは一般的に1億円から2億円以下の資金供給は行いません。
しかしながらエンジェル投資家は1000万円以上の資金供給をすることで、スタートアップ企業にとっては銀行以外の資金融資を得ることが出来、非常にありがたい存在になっています。
株式で富裕層になった人の他、元企業のCEOや創業者といった富裕層が人の紹介や知人、友人、家族と言った人の資金供給するのがエンジェル投資家の特徴でもあります。
資金供給の見返りとして株式を得ることができるほか、新たな産業分野に乗り遅れないようにしたり、今までのコネクションや人脈の活用が出来たり、新しい起業家軍にメンタリングしたい願望を満たしたり、助言やアドバイス、提案が出来ることがメリットだと言われています。
今日本は新型コロナ感染拡大で多くの産業が打撃を受け、廃業倒産が相次いでいます。
それに伴って多くの人がリストラや解雇などに遭っており、この先どのように活路を見出し生きていくべきか途方に暮れているのです。

まとめ

新型コロナの打撃によって現代においてもサラリーマンが絶対的な働き方でないことは改めて自覚させられました。
今後はサラリーマンではなく」自ら起業して働いていくという人も増えていくことが予測されます。
そうした中で、銀行以外の資金供給窓口としてエンジェル投資家が日本社会や経済に果たす役割はますます大きくなっていくことが予想されるのです。