国際連合児童基金の活動について知ろう!

最終更新日 2024年4月11日 by kente

1.国際連合児童基金とは?

国際連合児童基金はUnited Nations Children’s Fundという名称の国際連合の組織で、1946年12月11日に設立されました。
この組織は国際連合総会の補助機関であり、本部はニューヨークに置かれています。

略称はUNICEFといい、日本ではユニセフと表示されています。
ユニセフは子供を主に対象とした戦後の緊急援助活動を行うために設立され、日本は1949年から1964年の間支援を受け、脱脂粉乳や医薬品、原綿などの援助を受けた歴史があります。

ユニセフは開発途上国や戦争や内戦で被害を受けている国に住む子ども達の支援を行うとともに、児童の権利に関する条約で定められた子どもの権利を守る活動を行っており、その普及のための広報活動なども行われています。

ユニセフの活動は当初は物資的な援助が中心でしたが、その後は子どもたちの生活の自立を目指し、その親に対しても栄養知識に関する普及活動や啓発活動などを行っています。

このユニセフは途上国に位置し、実際の支援に当たる現地事務所と、世界7リージョンにある地域事務所、そして、これらを統括している本部があります、さらに、先進国の国内委員会で構成されています。

2.ユニセフの活動内容

この国連児童基金は世界の全ての子どもたちの命と権利を守るために、最も支援が届きにくいといわれている子どもたちを最優先として、保健や栄養、水と衛生、教育や暴力などからの保護などを行うための活動を190の国と地域で展開しています。

そして、その支援活動を実施するための活動資金は、個人や企業や団体をはじめ各国政府機関から募金などを募るという任意拠出金で賄われているという特徴があります。

ユニセフの活動内容の一つにインクルージョンというだれもが受け入れられる社会という領域があります。
このインクルージョンという考え方はこの組織が社会や経済政策に関して行っている提言です。

例えば、民族やジェンダー、障がいといった様々な要因によって起こっている個人に対する差別や社会構造的な差別をなくしていくという取り組みも行われています。
このような問題に取り組むためには資源配分が不可欠です。

そのため、この組織では各国の政府などと協力しながらこのような活動を進めているのです。
日本でも各省庁や議会や民間部門、市民社会などと連携した活動が行われているのです。

3.施設で暮らす子どもたちに対する支援も行っている

ユニセフでは家族と離れ、施設で暮らす子どもたちに対する支援も行っています。
子どもにとって、家庭的な環境における養育は最も良いものであると考え、ユニセフでは施設における養育は最後の選択肢となるべきであると考えられています。

親のケアが受けられない場合、家庭崩壊や貧困など様々な理由が挙げられます。
子供たちが施設でできるだけ愛情を受けられながら育つことができるようにユニセフの支援活動は行われています。

さらに、世界には子供を様々な形態で労働させるという児童労働が行われているのです。
児童労働の形態は有給や無給など、さまざまな形態があります。

特に幼い子どもが労働を強いられるような状況においては、子どもの心身の発達や社会性の発達などが阻害されるというリスクがあります。
世界の5〜17歳の子ども、約1億5,200万人がこのようなリスクにさらされているといわれています。

4.子どもの生存や保護、発達は人類の進歩に不可欠

児童労働は貧困の連鎖も生むといわれ、経済発展などにもマイナス影響を及ぼします。
そのことが社会の安定化を阻害する要因となるといわれています。

同時に、子どもたちが教育の機会を失ってしまうという要因の一つとなるのです。
このような労働を減らすために、ユニセフでは様々な努力を行っているのです。

このようなこの組織の活動の根底には子どもを含む個人の尊厳と基本的人権を尊重するということが自由や正義、平和の基礎であるという考え方があります。

そして同時に、子どもの生存や保護、発達は人類の進歩に不可欠であるという考え方があるのです。
このような認識のもとで、この組織では恒久的な倫理原則として子どもの権利を確立し、国際的な基準にするということを目標としているのです。

5.まとめ

こうした考え方の基、ユニセフでは子どもの権利実現と基本的ニーズの充足により、もてる能力を最大限に発揮させ、人類の持続可能な発展と国連憲章の平和と社会の発展を実現していくために、世界の開発途上国の子どもたちの基本的な権利を実現するということを主とした活動を続けています。

このように、ユニセフは児童の権利に関する条約の精神に基づいて活動を行っています。
この条約は1989年の国際連合総会で採択され、21世紀を目前にしてあらためてユニセフのあり方と今後の方向性を明確にするものといえます。

この組織は子どもを主な対象とした戦後の緊急援助活動を行うために設立されました。
日本ではユニセフと呼ばれている国連の組織で、設立以来更に活動を広げながら子どもたちの権利を守るための活動を行っています。

(引用:日本ユニセフ協会協定地域組織 千葉県ユニセフ協会