音大学生のアルバイト先や進路とは

最終更新日 2024年5月14日 by kente

音大生のアルバイトや就職先・仕事内容について

芸術(音楽)に興味がある高校生であれば、卒業後の進路に音大や芸大・教育大学の音楽系学部への進学を考えているかもしれません。
法・経済学部や理系学部に進学すると実務に直結するような内容を学びますが、芸術系の大学は実務的というよりも趣味を学ぶ学校と考えている人がいます。

実は音大の学生や卒業生の中で学校の教員以外でも、音楽関係の仕事に就く人がたくさんいます。
音大生のアルバイトや就職先・仕事内容などをご紹介します。

学生であっても音楽という特殊な技術を持った人であれば、自分の能力を生かしたアルバイトをして学費や生活費を稼ぐ人がいます。
学生であっても、小さな子どもにピアノなどの楽器を教えることができます。

レストラン・バー・ラウンジなどでピアノやフルートなどの演奏者も、短期で学生アルバイトを雇うお店が多いようです。
期間限定で、クリスマスソングを演奏するアルバイトもあります。

冠婚葬祭でのピアノ演奏(音楽葬)

冠婚葬祭では単発的に音楽の演奏をする需要があり、学生アルバイトの募集が行われます。
最近は無宗教でお葬式を行う人が増えています。

無宗教葬ではお坊さんを呼んでお経をあげてもらわないので、プログラムを埋めるためのイベントが行われます。
無宗教葬ではお経の代わりに、音楽の演奏をする「音楽葬」が人気を集めています。

一般的に音楽葬では、1~3人のグループで数曲の音楽を演奏をすることが多いです。
お葬式のアルバイトは突然募集されるので、事前に予定を入れておくことができません。

そのかわりに、他の仕事よりも時給が高いというメリットがあります。
結婚式の生演奏や聖歌隊のアルバイトもあり、こちらはブライダル業者が学生のアルバイトを募集するケースが多いようです。

ちなみに結婚式の聖歌隊のお仕事には「下見」があるので、本番と下見の2回にわたり歌を披露する必要があります。
冠婚葬祭関係のお仕事はコンスタントに入るわけではないので、それだけで生計を立てることは難しいでしょう。

幼稚園や学校の教員免許を取得して教員になる人が多い

音大を卒業した後の進路ですが、プロの演奏家や歌手として成功して活躍する人は少数派です。
それでも芸能関係の仕事に従事するために芸能プロダクションに所属して、アイドル歌手のボイストレーナーの仕事に従事する人もいます。

大学を卒業した後も音楽関係の仕事を続けるために、幼稚園や学校の教員免許を取得して教員になる人が多いです。
学校の教員免許を取得するためには教職関連の授業を取って教育実習をしなければなりませんが、多くの学生が選択しています。

子供が嫌いな人であれば、音楽教室の講師として趣味やその他の理由で音楽を学ぶ人にレッスンをすることができます。
個人向けの音楽教室と聞くと趣味で音楽を習う人向けのレッスンをイメージする方が多いかもしれませんが、芸大を目指す学生や劇団の入団を目指す受験生に指導をするケースも少なくありません。

音楽教室は自営業なのでマイペースで自由に仕事をすることができますが、楽器を購入・維持したり教室に防音工事を施すなどの初期投資が必要になります。

コンピュータに強い方であれば、ゲームの製作や広告業界などで作曲や演奏を行うクリエイターのお仕事もあります。
特にスマホゲームは常に新しいタイトル・シリーズが開発され続けているので、コンスタントに需要がある業界のひとつです。

広告業についても、商業活動が行われる限りは常に一定の需要があります。
ゲームや広告用の音楽を制作する場合には、製作会社に入社してサラリーマンの形で仕事をします。

インターネットを活用して音楽の能力を生かした収益活動を行う

プロの音楽家になれるのはほんの僅かですが、最近はインターネットを活用することで音楽の能力を生かした収益活動をする人もいます。
自身が演奏をしたり歌を録画してYouTubeでアップし、広告収入を得ているユーチューバーとして有名になる道があります。

YouTubeであれば無料でアカウントを開設して動画をアップすることができますし、PCと演奏・録画機器を揃えるだけですぐに活動ができるので費用がかかりません。
電器店や公共の場に置かれている楽器を自分で演奏する様子を撮影してアップするユーチューバ―もいて、この方法だと楽器を無料で利用できます。

広告が付けばアクセス回数に応じて収入が入るので、個人事業主として仕事をすることができます。
大学を卒業した後に就職をしないで、大学院に進学したり欧州に留学する人もいます。

欧州に留学してから海外で音楽家として活動をするためには相応の能力が必要ですが、帰国後に有名な奏者や歌手として活動をする人がいます。
芸術は衣食住などのように人が生きる上で必要不可欠なものではないので、音大を卒業しても就職先が少ないというイメージを持たれることがあります。

最近はお葬式やIT関連で新たな需要があるので、大学で学んだ音楽の技術を生かす道がたくさんあります。
IT関連(YouTubeも含む)・広告業界などで需要が増しているので、在学中にコンピュータに慣れておけば卒業後に役立ちます。